4月6日キュリー研セミナー合宿@Dourdan

4月6日キュリー研セミナー合宿@Dourdan

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 昨日、今日とパリ郊外Dourdanの施設でキュリー研主催のセミナーに参加してきた。前日からの体調不良のため、2日目のみ参加した。とってものどかな町で古い町並みに趣があり、バカンスを過ごすにはいい所だった。

 午前中から室内にこもってのセミナーであったが、天気がよかったせいか、午後になったら参加者が半分になっていた。ここでも、パリの研究所でも、セミナーや講義なるものは、全て基本的に参加は任意である。但し、自由には責任が伴うものであることを皆よく理解しているらしく、大事なセミナー程出席率が高く、学生の講義等は単位がかかっているため、日本の大学の様に、欠席する人や居眠りをする人は殆どいないそうだ。自由で優雅にみえるここの環境の裏には、全て自己責任という厳しい現実があり、皆ピラミッド社会で一つでも上に行くために、真剣に考えて行動しているのである。昼休みは同僚で共同研究者のミネさんとのどかな山道を散策しながら、お互いの生い立ちから育った環境について語り合い、理解を深めた。特に私がフランス・カトリック系の中学・高校に通っていたことは、彼女に親近感を与えたようだ。先日ケンブリッジで一緒にピアノを弾いて以来、彼女が音楽の話をしたがるのを避けるのが大変だった。彼女は常に私から音楽の話を引き出したがっていたが、私は彼女からフランスの研究業界におけるルールや文化、研究所で生き残るための情報を少しでも多く聞きたがった。

 フランスエリート層から認められるために最も重要なことの一つに、教養と文化レベルの高さを彼らに認めてもらうことがある。パリ滞在を通じ、カトリック文化に対する理解と、ヨーロッパの歴史と文化、特にクラシック音楽に対する造詣は、彼らの中に溶け込む際の大きな助けとなった。