4月4日滞在許可証

4月4日滞在許可証

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 恐怖の滞在許可書申請。フランス入国後10日程度で滞在許可証申請すべての工程を終えるようにとの決まりがあるが、11月にフランスに入国してすぐ役所に手続きに来て提示された最初のランデヴー(予約)が半年後とは、いったいこの国の役人はどこまで仕事が遅いのか。単に仕事が遅いという次元を超えている。
 書類にほんの些細な記載ミスが見つかっただけで追い返される(追い返されれば次の予約はまた半年後?)この環境で、今回も幸いにも必要書類全て不備なく提出することができ、この時点でようやく申請手続きを行ったことを証明する青いカードをもらうことができた。今回は「これをもって2ヵ月後にこい」と言われた。半年後でなくてよかった。半年後にはもう日本に帰国している予定である。
 それまでフランスから出てはいけないことも告げられた。学会や週末休暇にヨーロッパの他国に滞在する予定が多くあったため、どうしたものかと悩んだが、隣の窓口で問い合わせたら、出国手続きさえすれば問題ないと言われた。対応する役人によっていうことが違ったり、場合によっては真逆であったりすることも、この国に滞在する者にとっての洗礼である。自分の手続きを終え、半年前に自分も並んでいた長蛇の列の前を改めて観察してみると、多くのアラブ系、中国系移民たちが何かと指摘をうけて、彼らのほとんどが門前払いを受けている。ちゃんと対応した方が最終的には早く仕事が終わるのではないかとも思ったが、とにかく目の前の仕事がしたくないのであろう。果たして自分は帰国までに無事にアロカシオン(滞在許可証)をもらうことができるのであろうか。
 ソルボンヌ・フランス文明講座を受けている人達の間で「ソルボンヌ症候群」なる言葉があるということを聞いた。この講座の短期間集中の詰め込み教育にまいってしまうことらしい。ほとんどの受講生は、中東や中央アジア、中国、東南アジア諸国からフランスに移住する権利を得ることを目的に、はるばるわたってきて、フランス社会に溶けこむために文字通り人生をかけてこの講座を受講しているのである。仕事をしながら、ピアノを学び、更に空いた時間で、趣味感覚でフランス語を学びにきていた私とは真剣度合いがまるで違っていた。彼らの人生をかけてフランス語とフランス文化を身に着けようとする姿勢からは、「ソルボンヌ症候群」なるものに陥ってしまう者がでてくるのも納得できる。