2009年7月12日フォンテーヌブロー
週末は、ニース音楽院で指導をうけたフランスを代表するピアニストで、フォンテーヌブローのアメリカ音楽院の院長を務めるフィリップ・アントルモンのマスターコースを聴講しに、画家の友人とフォンテーヌブロー宮殿に向かった。
歴代フランス国王による築城の結実であるフォンテーヌブロー城を見学、「栄光の中庭」を散策し、午後4時頃からマスターコースを聴講した。ニースで教わった時と変わらず、生徒に対しても周りにたいしても相変わらず大変厳しい態度で望み、生徒のできがあまりよくないと、生徒が演奏している最中でも席を立ってお喋りを始めたり、「あと何分やらなければいけないのだ」と大声で怒鳴ったり、相変わらずのレッスンだった。
最後にサプライズで、ニース音楽院でご一緒して以来の親友であり、アントルモンの愛弟子である戸室玄氏とアントルモン先生の連弾が披露された。先生は全く練習をしていなかったらしく、真面目に演奏する気すらないようだった。公開レッスン(教師と生徒の一対一のレッスンではなく、そのレッスンを聴衆に公開する形式のレッスンを、公開レッスンと呼び、そのレッスンでひどい目にあった時は、私はいつも「後悔レッスン」と呼んでいた。)の会場となったフォンテーヌブロー城の一大広間の、あまりの絢爛豪華さに、ある種の威圧感を感じ、神経が刺激される感覚をうけた。