2009年1月30日サルコジ批判

2009年1月30日サルコジ批判

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サルコジ大統領は、フランスでおそらく初めてのエリート出身でない大統領のようだ。詳しいことはわからないが、エリート社会を壊しにかかっているような雰囲気があり、同僚から聞いた話によれば、フランスの研究機関や大学を壊して平坦にしようと企てているそうだ。中でも優秀な研究者が、賃金は低いが、言葉通りの自由な活動が保証される(7年間職場に現れなかったらクビになった人がいたという噂を聞いたことがある。つまり7年間はこなくても大丈夫?)フランス国立科学研究センター(CNRS)の定年制研究員制度は真っ先に潰したがっているそうだ。
 サルコジ大統領のこれらの政策に、我らが大ボス、ヴィオヴィ先生がお怒りのようで、メーリングリストに頻繁に長いご意見と、サルコジの演説サイトのURLをつけたメールを送ってきていた。この頃からしばらくの間、先生の発言は政治マターが9割、研究マターが1割というありさまだった。「彼はretournement semantique(むちゃくちゃにする?)の天才で、彼の天才は今、我々研究者を攻撃している」「競争を勝ち抜いてきた人や競争に備えて準備している人たちへの侮辱だ」など、素直な意見が多く、自分の意見を述べやすい社会であること、学者(ここでは研究者はオタクではなく、学者なのである!)や文化人達が、少なくとも今までは大事にされてきたことが伺え、フランスが文化大国であることを改めて実感した。