9月6日CNR (Conservatoire National de Région de Paris)

9月6日CNR (Conservatoire National de Région de Paris)

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 この日、友達と数名で、ギャルドン先生も教えるパリ国立地方音楽院CNR(現CRR)の練習室に集まった。友達の試験準備のための聴き役として協力するためである。普段一人で練習・演奏をするピアノという楽器を学ぶ若者の間では、本番以外で人に演奏を聴いてもらう機会が他の楽器にくらべて少ないため、しばしばお互いのピアノを聴きあう「弾きあい」を行う。その時友人が弾いたプログラムはどの曲をとっても難解極まる曲ばかりで、楽譜を解読し、弾く事が拷問の様につらいであろうブラームス作曲の変奏曲や、ショパンの練習曲、日本人作曲家の現代曲などであった。聴いているだけでも気が重くなる程の難曲ばかりを見事に弾きこなす、モロッコ王妃国際コンクールの優勝者でもある友人のピアノを聴きながら、このような曲を試験で弾かなくてもよい立場にあるアマチュアとしてピアノを学ぶという選択をして、ある意味よかったと実感した。